生殖の哲学
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本書は哲学的な生殖の考察であり、気宇壮大な思考実験の場であり、また、哲学が取りこぼしてきた重大な欠点を指摘する本です。この『道徳の系譜』シリーズには個性的で挑戦的なテーマを扱ったものが多いですが、本書もその例に漏れずかなり刺激的なものになっています。
哲学的な思考ならではの切り口によって生殖技術を扱い、柔軟で時に突飛な思考の跳躍を見せながら読者をグイグイと引っ張っていきます。特に、“生殖”という切り口によって、ポストモダンの思想を絡めつつ、フランケンシュタインから三島の『金閣寺』までを机上に乗せていく手際は鮮やかです。