ピルと避妊と性の教育
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大人たちはこれまで、子供達の性行為を抑制する理由として、“望まない妊娠”を挙げて来たのではないか、そして結果として、性の行為がもつ意味や難しさ、あるいは性の歓びがもたらす「人間関係の深まり」といったことを、子供達に伝えられていなかったのではないか、そう著者は言います。ピル認可を迎えても、まず副作用が強調されるのも、この表れだとのことです。本書では、そういった面への大人たちの反省を踏まえつつ、今後取るべき性教育の姿を考えて行きます。
パート1ではピルの基礎知識について、初歩の初歩から解説されています。ピルが持つ女性ホルモンへの作用と、排卵抑制のしくみが分かりやすく示されています。文章はQ&A形式になっているため、子供の疑問に具体的に答えて行く助けとなるでしょう。
パート2では、ピルや避妊、そして性のことをどのように伝えていくかということに付いて、芦野氏と村瀬氏による対談を通して考えて行きます。性教育の保守性を指摘したり、海外での「産む産まないという選択」についての議論など、教育における性の扱いについて、広範囲にわたって論じられています。
印象的なのは、「快楽の性を肯定する避妊教育」という考えで、コミュニケーションや、人間関係の深まりの重要性が、今後どのように教育に意識されていくか興味深いところであり、今後の希望とも言えるかもしれません。